さいたま市の川合運輸株式会社です

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第5番を2曲 続

コンクールのテープを聞いて、耳に残ったのがアナウンスの「交響曲第5番」という声。それで、そのレコードが家にあるのかと親に聞けば、当然「これじゃないの?」と出てくるのはベートーヴェン。

溝から判断して第4楽章のところに針を落とすと、聞こえてきたのは、とても明るい調子の曲。「違う、これじゃない」というと、「5番と言っても誰の?」という具合の会話。
高らかな勝利の楽章のベートーヴェンと、謎を含んだ少々いびつな行進曲風のショスタコーヴィチの4楽章の違いをこうして味わいました。

それで友人から借りて初めて聴いたレコードがバーンスタイン・ニューヨークフィル。曲は同じはもちろんですが、ここで4楽章のテンポがまるで違うのに驚いてしまいました。
その後、名盤はムラヴィンスキーなんだ、でも今は廃盤で売っていない、とかでビクターへ何度も問合せたりしているうちに再発売が決まったり。

ところで謎の部分は、まだ時代が近すぎて証言できない人もいるのかもしれません。いつかアシュケナージ氏の指揮の放送でも、ゲストが「当時はいろいろあったんです。」と言葉を飲み込んでいました。

またいずれ新たな話がでてくるのでしょうね。

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第5番を2曲 後半

私が初めてこの曲を聴いた年に、他界したショスタコーヴィチ。その後、曲の解釈は大きく変わり、また新たに謎を残したままになりました。

当初は共産党機関紙に批判された後、交響曲第5番を書き上げ、喝采を浴びる、苦悩から勝利への図式。ところが、実際にはそうではなく、強制された歓喜を表した曲との理解がすすみ、実際、「騙されないぞ」とのメッセージなどを込めた曲であると・・。

第2楽章は「皮肉な微笑」との表現は、一番最後でうなずけます。そして第3楽章はレクイエムとも言われています。

問題は第4楽章。

今回、この曲を聴きながら、前半のベートーヴェンを思い、民衆の闘争・勝利の時代から、100年過ぎて後、国家との間で身の危険の恐怖のなか、交響曲を作る作曲家・・。この世は一体・・という複雑な心境になりました。

それでも第4楽章の終盤、指揮によって全くテンポが異なる部分。今回はどちらかというと、やや早めにもとれるテンポ。昨日は私には、最後は勝利であるという明るいメッセージとして受け取れたのですが、尾高氏の解釈はどうだったのでしょう。

とても魅力的な選曲・指揮・演奏で、このうえない時を過ごせました。

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第5番を2曲

新年度の東京フィルの定期演奏会。今日のオーチャードでの指揮は尾高忠明氏。

最初に新年度のプログラムを見た時に、「おっ」と思いました。

4月はベートーヴェンの祭典となっていますが、この日の演目はベートーヴェンの第五とショスタコーヴィチの第五。

片方ずつなら普通ですが、2曲が並んでいることに反応してしまいます。そもそも演奏会の冒頭がベートーヴェンの運命からとは気合が入りますね。

先月の演奏会のパンフレットに、今回のベートーヴェンの第3楽章のリピートの有無に関して「当日のお楽しみ」となっていました。楽章単体での形式的なバランスでは有り、曲全体でのバランスをとれば無し、のどちらか。

答えは「リピート無し」でした。

尾高氏はまた、あえてピリオド奏法はとらず、演奏会場の拡がりとオーケストラの発展という過程を大事にしたいとの立場だそうです。

70名を超える編成での演奏は、現在の楽器での最強の響きでホール全体を鳴らして、完全に聴衆を圧倒。すごい日になりました。

でもまだ前半だった。ではここで約1440分の休憩(の予定)。

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ショスタコーヴィチの5番

ショスタコーヴィチの第五番を初めて聴いたのは、オーケストラではなく、中学時代に同じ地区の他校のコンクールの自由曲として。もちろん第4楽章。

コンクールの後で地区の中学校の演奏が収録されたテープです。

最初は冒頭の演奏の後に続くメロディが奇妙で、テンポも少しずつ早くなっていたりして変な曲に感じられましたが、そのうちにはまってしまいました。

その後、友人から借りたレコードで初めてこの曲のオーケストラの演奏を聞いて、弦の迫力に驚きました。

この当時は、この曲や、ドボルザークの新世界、展覧会の絵などもよく吹奏楽コンクールの自由曲として選曲されていて、いずれの曲も先輩がすでに演奏していました。

豊島区の中学校の全国大会の演奏をレコードで聴いた時にはさすがに唸ってしまいましたね。

課題曲と合わせて12分の演奏時間にするには必ずカットが必要で、その部分が演奏に寄って違う所になるのも面白かったです。

最初は4楽章ばかり聴いていたのが、第1楽章から聴くようになって言わば「起承転結」とでもいうような状態で、完全にはまったわけです。

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浮かんでくる曲

何かの拍子にある音楽が浮かんでくることがありますね。
テレビのCMで一瞬流れる音楽が好きな曲だったりすると、そこからしばらく頭の中で音がなっていたり。

先日、昔に演奏したポンセ・デ・レオンの事を書いたので、とかくこの曲も繰り返し出てきてしまいます。

私にとっては、そのような時は物事はかどるのでいい状態なのです。

ただ、たまに困ることがあります。

それは深夜遅めに寝るときなどに、ある交響曲を思い出してしまうこと。

この曲が頭の中で流れてしまうと、なかなか寝付けなくなってしまうのです。
さんざん昔に繰り返し聞いていた曲。その先、その先に進んでいってしまって、かなり深刻な曲。

それがショスタコーヴィッチの交響曲第5番。

名前を冠する交響曲は多いのですが、この曲に関しては、以前はかならず「革命」と呼ばれたものですが、だんだん、作曲者の意図などが知られるようになってきてからは、どうも様子が違ってきました。

またその演奏を聴く機会が近づいてきたので、また浮かんでくるかなと思っていましたが、このところ寝る頃にはそうした余裕のない状況なので多分大丈夫でしょう。

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郵便貯金ホール

さて、練習が進み、新しいメンバーになる2年生と1年生の編成の初めての演奏会の時が来ました。

確か12月頃と思いますが、TBS主催の発表会。東京・芝公園の当時の郵便貯金ホール(現在のメルパルク)です。

初めての舞台は東京か、と張り切っていたものの、寒い時期の事。空調の関係なのか、控え室とホールの温度差が相当あり、チューニングがまるで駄目。

演奏前に一度音出しがありましたが、顧問の先生も「ありゃりゃ」といった渋い表情。ただコンクールではないのでピリピリはしませんでした。

音がまるであったいない状況の中、やけに広く感じる空間の中で夢中で演奏しました。途中の右斜め後ろにいる同級生のコルネットの響きが今でも印象に残っています。

そして駆け出しの私たちの実力のなさを痛感してこの演奏会は終わりました。

TBS主催だけに、これはそのうちラジオで流れるのだとか、でも早朝の時間帯だとか、いろいろ噂されましたが、ついぞ聴いたことはありませんでした。

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ポンセ・デ・レオン

中学校の吹奏楽部時代(当時はブラスバンド部が一般的)に、体育祭の時以外は、延々基礎練習のみの時期から、3年生が引退して、ようやく一つの曲の練習が始まりました。

この時の曲が、ジョセフ・オリヴァドーティ作曲の序曲「ポンセ・デ・レオン」。

ジョセフ・オリヴァドーティはイタリアに生まれ、渡米してオーボエ奏者や指揮をしながら作曲活動をしました。主に吹奏楽作品で知られている人です。吹奏楽では序曲「バラの謝肉祭」がよく演奏されています。

さて、このポンセ・デ・レオンという曲。なかなか勇壮な出だしから変化に富んだ良い曲です。そして真ん中あたりで、曲調が急にプチお花畑状態になり、少しして蝶でも飛んでいるようなメロディに変わるのですが、そこの主旋律がめずらしことにユーホニュームとサキソフォンが担当するのです。

パートごとに個別に練習が始まり、やがて初めての全体合奏をする時が来ました。通しで曲を終えた時のこと。顧問はひと呼吸間をおいてから、全員をぐるりと見回し、「ユーホニューム!」と言ったあと、「お前たちには最高の曲じゃないか!」と。

これはこのユーホニュームというパートをしないと理解できないかもしれませんが、中途半端な、少々極端に言えば僻み根性が出てくる楽器ですので、これだけ活躍する曲ならいいだろうという半ば茶化しでもあるのです。

そして、初めての曲でこれだけ主旋律があるんだから、ちゃんとやれよ、という脅しでもあったわけです。

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3月の演奏会

3月に定期演奏会を開催された大学の吹奏楽サークルのお客様。4年生のメンバーの方はこの演奏会が最後ということもあり、感慨ひとしおだったと思います。
今日はご挨拶のメールをいただき、こちらも感激です。

中学や高校の吹奏楽部の皆さんは受験の関係もあり、もっと早くに活動を終えられますね。
この時期はすでに1年生と2年生だけの編成になります。

私の中学時代の記憶では、秋のコンクールをもって三年生が引退してから、本格的に一年生が一人前に練習に参加できたと思います。

どんな後輩が入ってくるのか気もそぞろだったような。まあそれが大変なことになるのですが。

どれだけ人数が集まるかとても気になる季節がこれから始まりますね。

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ロシア名曲

丁度1週間前に行ったコンサート。
東京フィルの定期演奏会です。

指揮はロシアのピアニストでもあるミハイル・プレトーニョフ。曲はロシア名曲集。

最初はショスタコーヴィチの祝典序曲。
吹奏楽でもよく演奏される、通常の作曲者の曲とはイメージがちがう明るい曲です。

次はカバレフスキーの組曲「道化師」。曲名や作曲者を知らなくても誰でも聴いたことのある曲。作曲はマルク・ダニエーリ。

児童劇のために書いた曲から選曲された短い10曲からなる組曲です。シロフォンの活躍が印象的です。

そして指揮者であるプレトーニョフ自身の作品、「ジャズ組曲」。
ジャズそのものも曲調で進行します。オーケストラのこの編成を前にして聞くと少々あれっと思いますが、奏者の方もジャズのノリで。途中からは、どこかの民謡調の雰囲気をもった曲調に変わっていきます。

後半はグラズノフ作曲、バレエ音楽「四季」。

アレクサンドル・グラズノフはチャイコフスキーとストラヴィンスキーの間になる作曲家。
なかなか聴く機会のない曲です。ロシアの自然を表現した、4部の構成のとても優雅な躍動感のある曲でした。やはりこの時代のロシア音楽はいいです。

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コンサートの準備

今朝は音楽大学のキャンパス内で楽器の積込。今晩のコンサートへ向けての準備です。

大事な楽器を次から次へと積み込んでゆきます。あとになるほど積みにくいものが残ってゆくので4トン車でもたちまちいっぱいになります。

やはり学生さんは元気ですね。

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